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「松島の月」アインシュタインを魅了 来日から100年 日本滞在中、最も感動した景色か

 物理学者アルベルト・アインシュタイン(1879~1955年)が来日してから今年で100年を迎えた。アインシュタインが日本滞在で最も感動した景色が、日本三景松島の湾内に浮かぶ月だった。古来、幾多の文人墨客を魅了してきた「松島の月」。多忙なスケジュールのアインシュタインが目にすることができたのは、観光地のインフラが整ったばかりというタイミングのおかげだった。

熱烈な出迎え

 宮城訪問を伝える当時の本紙によると、アインシュタインは1922年12月2日、東京・上野駅から東北線で仙台駅に到着。夜にもかかわらず、駅は受け入れを主導した東北帝大(現東北大)の教員や学生らで埋め尽くされた。アインシュタインがホームに降りると、「万歳」と叫び熱烈に出迎えた。

 アインシュタインは翌3日午前10時から仙台市公会堂で約3時間半講演した後、東北線に乗り込み旧松島駅で降りた。同駅から松島海岸地区の五大堂を結んでいたのが、宮城初の電車である「松島電車」だ。同電車に乗って午後4時すぎ、やっと松島海岸に着いた。

「おお、月が。」

 向かった先は、小…

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