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ミンク初水揚げ、体長7.5メートル 亘理沖で捕獲 商業捕鯨解禁5年目

船からトラックに移されるミンククジラ

 捕鯨基地の石巻市鮎川地区に16日、ミンククジラ1頭が初水揚げされた。地元の捕鯨会社「鮎川捕鯨」が捕獲した。商業捕鯨の解禁から5年目になる今季は海水温が高く、クジラの動きが活発になるとみて、例年4月上旬に開始する漁を前倒しし、3月に操業した。岸壁には捕獲成功の知らせを聞き付けた地元住民らが集まるなど、一足早い春の訪れに漁港が活気づいた。

 鮎川捕鯨では15日早朝、第8幸栄丸(32トン)と第3大勝丸(19トン)の2隻がクジラの生息調査も兼ねて石巻漁港から出航。初日の水揚げはなかったが、16日午前10時15分ごろ、大勝丸が亘理沖の海上で体長7・5メートルの雄を捕獲した。

 大勝丸は午後1時15分ごろ鮎川港に帰港、ロープでクジラを引っ張り上げ、トラックの荷台に積み込んだ。その後、近くの解体場で体長などを計測、解体した。

 ミンククジラ漁は県内の海域で操業後、北海道に拠点を移し、136頭の捕獲を上限に秋ごろまで行う。その後はツチクジラに切り替えるという。

 伊藤信之社長は「住民の期待もあるので幸先の良いスタートでホッとした。餌になるイサダが近くの海で見られるため、今後も期待できそうだ」と話した。

 解体された鯨肉は18日に仙台市若林区の市中央卸売市場、20日は石巻魚市場に出荷する予定。

 昨年は海水温が低く推移したことなどが影響し、鮎川港にミンククジラの水揚げはなかった。

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