(685)蜩(ひぐらし)を思へばつくつく法師鳴く/小檜山繁子(1931年~)
強い日差しの照りつける夏の盛りには、みんみん蝉(ぜみ)や油蝉などの夏蝉の鳴き声が賑(にぎ)やか。酷暑が続いた今年はなおさらだが、秋の蝉の声が待ち遠しかった。「カナカナカナ…」という蜩の声を聴けば、もの悲しくも風情ある秋の涼しさで心が満たされてゆく。そんな期待の中を「ツクツクホーシ」と鳴きだした法師…
関連リンク
- ・(684)秋風やおそろしきほど人並び/石田郷子(1958年~)
- ・(683)人問(とわ)ば露と答へよ合點(がってん)か/小林一茶(1763~1828年)
- ・(682)鬼灯(ほおずき)の鳴る子鳴らぬ子鳴らさぬ子/塚本万亀子(1939年~)
- ・(681)星飛んで星飛んで星飛んで黙/稲畑廣太郎(1957年~)
- ・(680)雁渡しこけし誰にも逢はざる瞳/石崎径子(1928~2022年)