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仙台の丸木医科器械がクロスウィルグループ(新潟)と経営統合 売上高1000億円超に

丸木医科器械の本社ビル

業界内の競争激化に対応 従業員313人の雇用は維持

 仙台市太白区の医療用器械器具卸業の丸木医科器械は15日、同業で新潟県内最大手のクロスウィルグループ(新潟市)と9月末をめどに経営統合すると発表した。丸木医科器械はグループ内の事業会社として存続し、規模のメリットなどを生かして商品の安定供給やサービス強化につなげる。

 クロスウィルグループは2019年に新潟県内1、2位の医療用器械器具卸会社が経営統合して設立した持ち株会社。今回の経営統合に伴い、丸木医科器械の佐藤英輔社長は10月1日付で、グループの代表取締役副社長に就任する。他に丸木側から3人がグループ会社役員に就く。

 丸木の拠点や従業員313人の雇用は維持する。経営統合後は、グループ全体で従業員が1000人超となり、売上高は1000億円を超える規模になる。

 丸木医科器械は1965年設立で、業界内では宮城県内有数の規模を誇る。東北大病院(青葉区)や仙台市立病院(太白区)など、福島を除く東北5県の病院に医療機器を販売し、クリニックの開業支援も手がける。2022年度の売上高は377億円だった。

 一方、診療報酬の引き下げに伴う医療提供体制の合理化、医療技術の進化などで業界内は競争が激化。クロスウィルグループの中核にある新潟市の事業会社と業務提携していた丸木は、経営統合による物流・システムの効率化、営業体制の強化が顧客サービスの充実につながると判断した。

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