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石巻の俳優三國さん、朗読で魅せる 7日に宮沢賢治、来月18日は小泉八雲

朗読にも力を入れる俳優の三國さん=2022年10月18日、ラ・ストラーダ

 石巻地方の演劇界を代表する俳優三國裕子さん(72)=石巻市=が7日と11月18日、二つの異なる朗読劇に挑む。三國さんは「観客が感じ取ったものを受け取りながら、いいテンポで読み作品の世界を立ち上げたい」と言葉の持つ力で観客を朗読の世界に誘う。

■田んぼで「よだかの星」

 10月7日は荒浜のめぐみキッチン収穫祭「賢治と焚(た)き火と丸い田んぼ」(午後4時半~7時、仙台市若林区・荒浜のめぐみキッチン荒浜ベース)で、田んぼをステージに見立てた野外朗読会。三國さんら県内在住6人の俳優が童話作家・宮沢賢治の作品を読む。

 「よだかの星」を披露する三國さんは「荒浜の田んぼは東日本大震災の津波被害からようやく米を作れるまでに回復した。そこで農民芸術を提唱した賢治の童話を読むことに特別な思いがある」と強調する。石巻市出身の芝原弘さん(41)=仙台市=も参加、「雨ニモマケズ」を朗読する。

 主催は荒浜のめぐみキッチン。参加費は一般4000円、中学生以下2000円。10月4日まで申し込む。連絡先はarahama.megumi@gmail.com

■怪談に挑戦、2作品

 11月18日の朗読は、午後2時から石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)である小泉八雲(小説家・日本研究家)を巡るイベントの一環。八雲作の怪談「鳥取の布団の話」「むじな」の2作品を朗読する。

 三國さんは「俳優になって50年以上になるが八雲に挑戦するのは初めて。篠笛(しのぶえ)の演奏を取り入れるなど音や照明にも工夫し八雲の怪談を私の声で届けたい」と張り切る。

 八雲のひ孫で、小泉八雲記念館(松江市)館長・小泉凡さん(62)の講演も行われる。

 まちづくりNPOげんき宮城研究所が主催。入場料は1000円、高校生以下は無料。連絡先は門間さん090(7526)7826、または阿部さん090(2959)8940。

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