陽気な動物が「本音」ぽつり 宮城・南三陸で星海也さんのアート展
宮城県南三陸町の障害者向け生活介護事業所「のぞみ福祉作業所」が、通所する同町の星海也さん(22)=アーティスト名・NPF_kaiya=によるアート展「陽気な動物と本音」を南三陸さんさん商店街の「雑貨と珈琲(コーヒー)の店サタケ」で開いている。23日まで。
店内に飾られたアートは10組で、いずれもアクリル絵の具で描かれたブルドッグやパンダなど動物の顔と、その「本音」を記した原稿がペアになっている。
「いつか鳥のように自由になりたいです」(イリエワニ・オス17歳)
「一点を見つめて休んでいます。今は何も考えたくないです」(ベニイロフラミンゴ・オス17歳)
カラフルな動物の豊かな表情とは裏腹に、繊細な心情をつづったコメントにはどこか哀愁が漂う。
星さんは3年前から作業所で紙すき製品の計量などに携わる。実家の犬を描いたのをきっかけに動物の絵にのめり込んだといい、「動物だけど『人間らしく』描いている」と笑う。
社会福祉法人洗心会(気仙沼市)が運営する作業所は「ノゾミペーパーファクトリー」のブランドで紙すき製品を展開し、個々にアートに取り組む通所者も多い。スタッフの管野亜喜子さん(45)は「作品を通じて力強さや優しさを感じてほしい」と期待する。
午前10時~午後5時半(火曜定休)。店内では星さんの作品を印刷したポストカードや缶バッジなども販売している。
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