企画から10年 会津の映画「日めくりの味」完成披露試写会 福島・会津若松
福島県会津地方を舞台に、ラーメンを巡る母と息子の物語を地元出身の監督らが描いた映画「日めくりの味」の完成披露試写会が、同県会津若松市の市生涯学習総合センターであった。製作支援者ら100人以上が集まり、完成の喜びを共にした。
物語は常連客に愛された亡き母の味を再現しようと悩む息子と、母の時代に来店した女性との出会いを軸に展開。母が登場する回想シーンを織り交ぜ、冬の会津とともに情感豊かに表現した。
監督、脚本のほか、主演の男女がいずれも会津若松市出身。俳優の石田えりさんが母親役、バレーボール女子元日本代表で会津若松市観光大使の大林素子さんが教師役で出演した。
舞台あいさつで主演の虎牙光輝(こがみつき)さんは「会津の人たちが一丸となって作った」と作品を紹介。ヒロインの風詩(ふうた)さんは「関わった人みんなが本気で作り上げた」と振り返った。松崎巌夫監督は「企画から10年以上を費やし、感慨深い」と述べ、脚本の鹿目(かのめ)由紀さんは「温かい雰囲気の現場だった」と話した。
映画はあいづ映画実行委員会(鈴木美弥実行委員長)が製作。昨年12月、主に会津若松、喜多方両市と会津坂下町で撮影した。試写会は16日にあり、10月4日から福島市と山形県米沢市の映画館で公開される。
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