(1007)秋の風鈴まるで初めて鳴るやうに/遠藤由樹子(1957年~)
暑い夏のさなかには音によって涼しさを届けてくれた風鈴ですが、家主が外し忘れているのでしょうか、秋になってもつるされているのを見ると寂しい感じがします。残暑の厳しい時季だとしても、夏の清涼な音とは違い…
関連リンク
- ・(1006)秋雨の闇どつと開く無人駅/桐野晃(1980年~)
- ・(1005)比良坂へ桃を放りて長生す/柿本多映(1928年~)
- ・(1004)好きな絵の売れずにあれば草紅葉/田中裕明(1959~2004年)
- ・(1003)健啖(けんたん)のせつなき子規の忌なりけり/岸本尚毅(1961年~)
- ・(1002)土偶を見る妻を見ている月夜/マブソン青眼(1968年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。