ILC誘致、企業進出など波及効果探る 盛岡でセミナー
岩手、宮城両県にまたがる北上山地が建設候補地となっている超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現による波及効果について考えるセミナーが19日、盛岡市の岩手県先端科学技術研究センターであった。
岩手大で客員教授を務める吉岡正和・高エネルギー加速器研究機構名誉教授が講演。欧州12カ国が共同で設立したスイスの欧州合同原子核研究所(CERN)を例に「数千人の高度人材が常駐し、多数の企業が張り付く。(ILC整備で)人の流れは相当変わる」と語った。
誘致は人口減など地方の課題解決に直結すると強調。米国も日本での建設を支援すると指摘した上で「市民が地域への波及効果を理解し、岩手、宮城のみならず、東北全体で誘致を後押しする機運が必要だ」と訴えた。
産学官組織「いわて加速器関連産業研究会」の主催。約30人が参加した。
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