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靴でホルン表現 宮城出身の職人・三沢さん、都内の老舗画材店で個展

自ら手がけたスケッチの前で新作を手にする三沢さん=東京・銀座の月光荘画材店

 国際コンクールで優勝経験もあり、靴にまつわるアート作品を多く手がけてきた靴職人の三沢則行さん(44)=宮城県柴田町出身、東京在住=が、東京・銀座の老舗画材店「月光荘画材店」で個展「シングルスケッチ」を開いている。最新作は、画材店のシンボルになっている楽器のホルンをモチーフにした。

 新しい作品の制作は、かねて交流のあった同店との間で持ち上がった。トレードマークの「友を呼ぶホルン」は、店の名付け親でもあった歌人の与謝野鉄幹・晶子夫妻ら当時の文化人グループが考案。ホルンの音の元に多くの仲間が集まるようにとの願いが込められている。

 新作は、約1カ月かけて制作。ヌメ革を使い、実際に履くこともできる。三沢さんは「靴の美しさと、ホルンという楽器の美しさを一緒に表現した。最初のスケッチから、どう作品がつくられていったかを見てほしい」と語る。

 個展は2月2日まで、午後1~7時。入場無料。三沢さんの代表作「足の巣」などのほか、後半からは三沢さんの製靴教室の生徒の作品も展示される。

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