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「モリヤ」「マルホン」など東北のスーパー続々閉店 「クスリのアオキ」に事業譲渡、看板変えて再出発へ

 岩手、宮城、秋田、山形の東北4県にあるスーパー「フレッシュフードモリヤ」「スーパービッグ」「マルホンカウボーイ」など計35店が、24日までに続々と閉店する。運営する伏見屋(秋田県仙北市)や本間物産(山形県遊佐町)など4社が、ドラッグストアを展開するクスリのアオキ(石川県)側に事業譲渡したため。4月ごろから順次、再オープンし、大半の店舗は将来的に食品強化型のドラッグストアに一新される。(経済部・横山浩之、手代木みずき)

10日に営業を終えたフレッシュフードモリヤ大学病院前店。シャッターに閉店を知らせる張り紙がある=仙台市青葉区

 本間物産のサイトや広告チラシなどによると、閉店する店舗は表の通り。35店のうち東北4県の計32店が今月24日で営業を終えることを来店客に告知している。

 プロマート今泉店(仙台市若林区)は5日、フレッシュフードモリヤ大学病院前店(青葉区)は10日に一足早く閉店した。モリヤ旭ケ丘店(青葉区)も23日の営業終了を予定する。

 伏見屋など4社は昨年12月5日、アオキの親会社クスリのアオキホールディングス(HD)と、今年2月28日付で事業譲渡する契約を結んだ。アオキ側は、ほとんどの店舗を飲食料品販売を強化した「クスリのアオキ」に刷新する方針で、段階的に改装を実施する。

 宮城県内はマルホンカウボーイ村田店(村田町)が4月中に再オープンする見通しで、11月ごろのリニューアルが予定されている。

 マルホンカウボーイ角田店(角田市)、サン・マルシェ大河原店(大河原町)と荒井店(若林区)、スーパービッグ六丁の目店(若林区)、フレッシュフードモリヤ落合店と旭ケ丘店(ともに青葉区)は改装を経て、5月中にクスリのアオキとして再出発するとみられる。

 クスリのアオキは1985年に設立。2020年以降、全国の地方スーパーの合併・買収(M&A)を進め、25年中の1000店達成を目指す。東北では既に岩手、宮城、山形、福島4県の67店で事業を展開。今回の事業譲渡で秋田県内に初進出し、100店前後に勢力を拡大することになる。

 アオキHDの担当者は「どの店舗を改装オープンさせるかは、採算性だけでなく、競争環境や土地条件も踏まえて検討中。伏見屋グループと当社のノウハウをかけ合わせ、利便性の良い店舗をつくる」と話した。

2月末までに閉店するスーパー

【マルホンカウボーイ】(宮城県)気仙沼店、佐沼店、白石店、白石東店、角田店、村田店、(岩手県)二戸店、宮古店、(秋田県)本荘店、大館店、ベル比内店、鹿角店、花輪店、鷹巣店、(山形県)酒田店、新庄店、米沢店、三川店、マルホンマート本楯店、マルホンマート八幡店、マルホンプラスエスモール店
【サン・マルシェ】(宮城県)川崎店、大河原店、荒井店
【スーパービッグ】(宮城県)丸森店、おおくま店、六丁の目店、原町店
【フレッシュフードモリヤ】(宮城県)落合店、長町店、大学病院前店、旭ケ丘店、沖野店 フレッシュマート元気屋道の駅おおさと前店、プロマート今泉店

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