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JR山田線の乗車券で岩手県北バスも乗れます 盛岡―宮古間で4月から

実証実験で盛岡-宮古間の路線バスに乗り込む乗客=JR盛岡駅

 JR東日本は4月、盛岡市と岩手県宮古市を結ぶ山田線の乗車券で、並走する岩手県北バス(盛岡市)の特急・急行バスに乗車できる共同経営を始める。両社間でダイヤ調整が可能になり、公共交通の利便性向上が期待できる。期間は5年間。

 JRの乗車券や定期券があれば盛岡―宮古間の駅から岩手県北バスの特急・急行バス「106バス」を利用できる。バスが通らない上盛岡、山岸、上米内の3駅は利用できない。

 106バスは1時間に1本のペースで12往復しているが、山田線は利用者が減っており、盛岡―宮古間で1日4往復。バスは列車が少ない時間帯に運行させるという。

 JR東盛岡支社の大森健史支社長は「どの公共交通も厳しい経営状況にある。共同経営は新しい選択肢になる」と説明。岩手県北バスの鈴木拓社長は「利便性が上がることで交流人口の拡大も見込める」と話す。

 支社によると、山田線盛岡―宮古間の1キロ当たりの1日平均通過人員は87人(2023年度)で、JR発足時の約8%に落ち込んでいる。本年度の実証実験で利用客数の推移などを分析。JRと県北バスは1月に共同経営計画を国土交通省に提出し、17日に認可された。

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