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通りに沈む夕日「センダイヘンジ」が小学校副読本の表紙に 仙台市教委が2025年度版に採用

センダイヘンジが表紙を飾る2025年度版「仙台の自然」の校正刷り

 仙台市教委による小学理科の副読本「仙台の自然」について、市中心部を東西方向に走る通りに沿って夕日が沈む「センダイヘンジ」の写真が、2025年度版の表紙に採用された。景観に加え、仙台のまちなかで地軸の傾きによる日没地点の変化を実感できる点などが決め手となった。

見頃を迎えたセンダイヘンジ=15日午後4時56分、仙台駅前の南町通

 表紙の写真は、市天文台が昨年2月に撮影。澄み渡る空を黄金色に染めながら、南町通のビル街の奥に沈みゆく太陽を捉えた。

 25年度版はB5判の105ページで、3月末の完成を予定している。9500部発行し、新4年生に配布するほか、市図書館や市民センターにも置く予定。市教委の担当者は「表紙をきっかけに春と秋に観察できるセンダイヘンジを子どもたちに見に行ってほしい」と話す。

 仙台の自然は市内小学4~6年用の教材として使われる。表紙の写真は気象、地質、生物、天文の順に年度ごとに入れ替える。24年度版は蒲生干潟のアシハラガニだった。

 春のセンダイヘンジの見頃は南町通が今月21日までで、中央通や並行する定禅寺通、青葉通、広瀬通が23~28日。

 センダイヘンジは高層建築が並ぶ青葉区の東西方向の大通りなどで冬至の60日前後に当たる2月と10月に夕日が沈む光景。新たな観光資源にしようという動きが広がっている。

 英国のストーンヘンジにちなんでおり、現地では夏至に巨石の間を日が昇り、冬至に日が沈む。

見頃を迎えたセンダイヘンジ=15日午後4時55分ごろ、仙台市青葉区の南町通

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