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「おおさき日本語学校」が宮城に開校 4月にベトナム、台湾などから28人入学

 宮城県大崎市が運営する本州初の公立日本語学校「おおさき日本語学校」の開校式が24日、旧西古川小を改修した校舎で開かれた。4月初旬にはベトナム、インドネシア、台湾から最初の留学生計28人を迎え入れ、同10日に入学式を開く。

関係者約90人が出席した開校式=24日午後

 市、県の関係者や地域住民ら約90人が出席。伊藤康志市長は「多文化共生の花を咲かせ、結実させる。大崎市が留学生の第二の古里となり、卒業後も一人でも多く住んでもらうことで、地域活力の一翼を担ってほしい」とあいさつ。村井嘉浩知事は「県としてやれることをしっかりサポートしていく」と述べた。

開校式で校名板を手に持つ鈴木俊光校長(右)と伊藤市長

 同校は北海道東川町に次ぐ全国2例目、国が昨年施行した認定制度では初の公設公営校。日本語教育のほか、独自科目「O(オー)タイム」を通じて地域との交流を図る。初年度は3課程(1年、1年6カ月、2年)計60人の入学を想定し、現在は10月に入学する残り32人を募集中。5年後には100人を目指す。

IH調理器や電子レンジ、炊飯器などが用意された共同のキッチン

 開校式に先立ち、民間事業者が市有地を無償で借り受け、JR古川駅に近い同市古川中里に整備した学生寮「Oneness Court(ワンネスコート)和(わ)・楽(ら)・持(じ)」の開所式もあり、約70人が出席した。

1棟目として留学生60人分の居室が整備された

 今回は1棟目として60人分の居室を整備。留学生の増加に対応して40人分の2棟目を建設する。事業者の早坂竜太氏(古川土地社長)は「地域への恩返し、子どもたちや留学生への恩送りとして、しっかりと運営する」と宣言した。

テープカットで学生寮の開所を祝う関係者
学生寮の受付には13カ国語に対応した翻訳ディスプレーを備える

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