福島第1処理水 タンク敷地に空き1年分 東電、活用示さず「設置完了」

 東京電力福島第1原発でたまり続ける放射性物質トリチウムを含む処理水を巡り、原発敷地内には廃炉作業に活用の予定がない「空白地帯」が存在することが分かった。東電は活用方針を決めないまま11日、現行計画に基づく処理水保管タンクの「設置完了」を宣言した。仮に空白地帯にタンクを置いた場合、満杯になる時期は約1年先延ばしされる。

 東電は11日の発表で、最後に整備したタンク群の建設と検査が終わったと明かした。処理水の保管上限は計137万トンに到達し、もう増設計画はない。原子炉から取り出した核燃料の保管などに敷地が必要になるとして、タンク増設には慎重姿勢を崩していない。
 しかし東電の資料などによるとタンク用の敷地23万平方メートルのうちC、G5、H9と呼ばれる3区域は、旧型タンク計42基を解体した後の活用予定がないままだ。燃料関連で使う敷地は他の区域が見込まれている。
 3区域には現在主流の大きさのタンク(容量1350トン)を同数設置することができ、保管可能量は5万6700トン増える。汚染水発生量が1日150トンの目標通りに推移すると、満杯時期は東電の説明より1年以上ずれ、2023年秋以降になる。
 実際の発生量は1日約130トンと少なく抑えられており、時期はさらに延びる。放出までに1年半~2年程度の準備期間を確保しても、当面は時間的余裕がある計算になる。
 東電は3区域を軸にタンク増設の可能性を探っているが、検討結果に関しては政府による処分方法の決定後に示すとみられる。

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