岩手・陸前高田に「発酵パーク」オープン 食堂、総菜、パンなど8店舗

パン店には開店直後から長い行列ができた

 岩手県陸前高田市気仙町の今泉地区で17日、商業施設「陸前高田 発酵パークカモシー」が営業を始めた。藩制時代からの歴史がある同地区は、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた。震災後初となる商業施設の船出に地元関係者の喜びはひとしおだ。
 施設には発酵食品を生かした料理を提供する食堂や総菜店、パン店など8店が入る。入り口には今泉地区で200年以上にわたってみそ・しょうゆの醸造を続け、津波で全壊した八木沢商店(陸前高田市)の石畳の一部を置いた。
 同社は豚肉のもろみ漬けや三陸産サケの塩こうじ漬けがメインのおひつ膳を販売する食堂を出店した。
 河野通洋社長(47)は「今泉地区は99%が壊滅し、地元を離れて再建した人もいる。施設を訪れ、かつての街並みや味わいを思い返してほしい」と願った。
 藩制期に仙台藩の代官所が置かれた今泉地区は気仙地域の行政の中心で、震災前までは蔵が並ぶ街並みが残っていた。豊富な地下水を生かし3軒の醸造業者が軒を連ねるなど発酵文化が根付いた地域でもあった。
 気仙町出身の米谷春夫大船渡商工会議所会頭は「発酵食品の裾野は広く、着眼点がいい。一過性にとどめず、長く発展してほしい」とエールを送る。
 今泉地区では大規模にかさ上げする土地区画整理事業がほぼ完了。気仙川を渡る姉歯橋(約152メートル)の復旧工事が終わり、16日に通行可能となって市中心部との最短路が整備された。
 テープカットに参加した戸羽太市長は「カモシーや中心市街地、道の駅高田松原を観光客が循環する。地域活性化の起爆剤になる」と期待を寄せた。

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