東北の初詣 人出は激減 神社の対策、呼び掛け浸透

密集を避けたためか、境内の人もまばらな印象だった=1日午前11時25分ごろ、仙台市太白区の愛宕神社

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で迎えた2021年。荒天もあって東北各地で1日の初詣客は例年を下回り、「10分の1以下」という神社もあった。人々は行列の間隔を保ったり、混雑する時間帯を避けたりと、自衛しながら新型コロナの収束などを祈った。

 仙台市太白区の愛宕神社では1日、家族連れなどが距離を保って拝殿前に列を作った。夫と訪れた太白区の無職新井裕子さん(69)は「例年は午前中に来るが混雑を避けるため昼すぎに来た。人が並んでいないので正月感がない」と物足りなさそうだった。

 この日の参拝客は約5000人。郡山宗典宮司(61)は「人出は例年の半分以下。新型コロナに加え、大雪の影響もあるのでは」と分析した。

 混雑しがちな早朝を避ける人は少なくなかった。山形県山辺町の自営業森広大さん(28)が、山形市の鳥海月山両所宮(りょうしょぐう)を参拝したのは午後3時すぎ。「人がいない時間帯を見計らって来た。例年のような甘酒の振る舞いがなくて少し寂しい」と話した。

 塩釜市の大学1年遠藤栞渚(かんな)さん(19)は、市内の塩釜神社を午後2時ごろに訪れた。「人が少なくて驚いた。例年は参拝に1時間ぐらいかかるのに15分程度で帰ることができた」。留学などに挑戦できるよう早期のコロナ収束を祈ったという。

 少人数での行動に努めた人も。地元の神社に参拝した秋田市の無職藤沢寛さん(72)は「いつもは帰省した息子らと一緒だったが、今年は妻と2人で来た」と語った。

 感染リスクを抑えようと、神社側も対策を施して参拝客を出迎えた。

 愛宕神社は受付に消毒液やアクリル板を設置。鳥海月山両所宮は1メートルほどの間隔で並ぶよう呼び掛け、行列を作りやすいように蛇行するようにロープを張った。中野俊助宮司(71)は「参拝客は例年の10分の1から20分の1。元日も混まなかった」と人出の少なさに驚いていた。

 秋田市の太平山三吉神社は、お札の授与所の増設などの密集回避に努めた。例年は10万人が初詣に訪れるというものの、田村泰教宮司(55)は「元旦の人出は例年の3割くらい」と話した。

 塩釜神社も分散参拝を呼び掛けたり、祈願の際の昇殿人数を制限したりと感染対策に気を配った。三品博隆権禰宜(ごんねぎ)(39)は「昨年からの呼び掛けが浸透したのか、大みそかから元旦にかけての人出が激減した。2月の節分ごろまで初詣と位置付けているのでゆっくりと来てほしい」と語った。

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