山形県鶴岡市の大工で2017年に現代の名工に選ばれた剣持猛雄さん(74)が、山形県庄内地方の若手大工に伝統工法の技を教える「手刻み塾」を開いている。木材を機械加工し組み立てる「プレカット工法」が住宅建築の主流となる中、先人が培ってきた手仕事を次世代に引き継ぐ考えだ。
山形県庄内町の作業小屋で昨年11月下旬、5人の若手大工が丸太に上ってまさかりを振り下ろし、丸太の2面を平行に削る「太鼓落とし」に挑戦した。普段はプレカット工法に従事しているため、まさかり自体を使うことがない。剣持さんが時々、自らまさかりを振るい、若手に助言した。
中にはねじ曲がった丸太もあるが、今後さらにかんなをかけ、墨付けし、のみなどで継ぎ手を作り、梁(はり)に仕立てていく。春には幅2間(3・6メートル)、奥行き3間(5・4メートル)程度の練習用住宅を建て始め、天井の造作に至るまで一通りの技術を身に付ける予定だ。
塾は昨年7月に始まり、毎月2回のペースで進む。製材が機械化される前に使われた特殊な大型のこぎりに親しむことなどから始め、伝統工法による住宅建築の一連の過程を3年間かけて共に作業し、技術を体得してもらう。
剣持さんは「現在の大工は住宅メーカーの下請けの作業員になってしまい、電動ドライバーさえあれば仕事ができると勘違いされている。金具を使わず、丸太を手で刻む昔ながらの技術は若手も覚えていた方がいい」と説明する。
大工になって9年目という庄内町余目の斎藤廉さん(29)は「いつか古民家のような住宅を造りたいが、伝統的な技がなければ話にならない。普段の仕事では使わない道具や技術なので、どこかで学んでみたかった」と話す。
かつて便利な機械がなかった分、大工がある限りの丸太や道具を使って手仕事の技を発展させてきた歴史があるという。
剣持さんは「プレカットの新築住宅ばかりになったのは、大工自身が伝統工法の技術を失って建て主に提案できなくなったのが一因でもある。先輩たちから受け継いできた技術を自分の代で絶やすわけにはいかない」と意気込む。
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