マタタビは猫の「防虫スプレー」 岩手大チームが研究成果発表

研究成果を発表する宮崎教授(左)と上野山さん

 ネコがマタタビをなめたり、体に擦り付けたりする特有の反応は、マタタビに含まれる成分で寄生虫や伝染病を媒介する蚊から身を守るためとする研究成果を、岩手大農学部の宮崎雅雄教授(分子生体機能学)らのチームが発表した。新たな防虫剤の開発が期待されるという。

◎防虫剤開発に期待

 宮崎教授によると、マタタビの葉から抽出した複数の化学物質を分離し、ろ紙に染み込ませてネコに与えたところ、「ネペタラクトール」という化学物質にだけ反応した。ネペタラクトールには蚊を寄せ付けない効果があることも判明。マタタビに体を擦り付けるのは、この物質を付着させ、身を守るためとの結論を導いた。

 酩酊(めいてい)したような状態になる「マタタビ反応」を見せたネコの脳内状態を調べた結果、ネペタラクトールが多幸感に関わる神経系を活性化させていることも分かった。

 宮崎教授は「マタタビのにおいに反応する受容体を調べるはずが、予想外の結果に行き着いた。新たな蚊の忌避剤の開発につながるだろう」と期待する。

 論文を執筆した大学院農学専攻の上野山怜子さん(23)は「身近な動物であるネコの謎の一つを解明できた。大きな喜びを感じている」と話した。

 名古屋大などとの共同研究で、論文は20日付の米科学誌に掲載された。

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