仙台市青葉区の医師本田剛彦さん(78)が、東日本大震災後も母校の南三陸町志津川小の学校医として奮闘している。「子どもたちのため、健康なうちは続けたい」。津波で志津川中心部にあった診療所が被災し町を離れても、地域を支える熱意は変わらない。
「おうちに帰ったら、お父さんやお母さんにメタボになっていないか聞いてみてね」。志津川小で昨年12月、病気を学ぶ講話があり、本田さんは6年生に穏やかな口調で語り掛けた。
本田さんは、10歳の時に家族と中国東北部から引き揚げ、志津川小に2年間通った。「いじめっ子とは、よくけんかをしたね。志津川は今も郷愁を感じ、思い入れのある場所」と語る。
東北大卒業後、米国留学や国立仙台病院(現国立病院機構仙台医療センター)の勤務を経て40歳で志津川に移り住み、父が開いた診療所を継いだ。開業医として地域医療を支え、志津川小の学校医として児童の健診や衛生活動に携わった。
震災で状況が一変した。全壊した診療所を目の当たりにして「俺の代でつぶさない」と気持ちが高ぶり、28年暮らした町を離れ難くなった。だが、年齢や体力面を考えると、現地再建を諦めざるを得なかった。
今は医師の息子夫婦が仙台市に開設した病院で診療に当たる傍ら、定期的に志津川小に通う。震災で町並みは大きく変わり、少子化も進む。子どもたちの声が響く母校の光景だけは変わらない。
本田さんは「この年になっても志津川小で仕事ができるのはうれしい。妻から無理するなと言われるが、85歳まではできると思っている」と力を込めた。
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