<ペット考現学>(3)ウサギ③/主食には「牧草」与えて

ニンジンを食べるウサギ(ロップイヤー)

 飼育経験のある方や触れ合いをしたことがある方はウサギのご飯が何となく想像できるのではと思います。私は職業柄、高校などでの出張授業で動物の生態について、またペット業界についての説明などもしています。その中でウサギのご飯について質問をすると多くの人が「ニンジン」と答えてくれます。

 ウサギ=ニンジンというのは強く根付いたイメージですよね。私も昔はそう思っていました。もちろん、ニンジンを与えてはいけないということではありませんが、主食としてではなく、あくまでおやつ程度に与えるのが良いということです。

 さて、ここで気になるのが、ウサギ=ニンジンというイメージがなぜこんなにも根付いているのかということです。ヒントは前々回の記事で書いたネザーランドドワーフラビットのモデルにもなったピーターラビットの絵です。実はピーターラビットが絵の中で食べているものがニンジンとそっくりに見えるので、日本では「ウサギはニンジンが好きな動物」と認識されるようになったといわれています(諸説あります)。

 ですが、ピーターラビットの絵の中で食べられているのはニンジンではなくラディッシュ(日本ではハツカダイコンと呼ばれています)といわれる野菜です。よく見るとニンジンではないことに気が付きますので興味のある方は画像などで調べてみてください。

 では、飼育されているウサギの主食は何か。ズバリ「牧草」と呼ばれる干し草です。牧草とひと言で言ってもいくつかの種類と刈り取る時期とで栄養価にも違いがありますのでウサギの成長段階や体調に合わせて与える必要があります。ウサギの主食は牧草、ということをまずは覚えていてください。加えて専用の人工飼料(ラビットフード)もありますが、あくまで主食は牧草として、ラビットフードは健康をサポートするための副食と考えてください。

 そして、主食、副食とくればおやつですね。コミュニケーションを取るツールとして野菜や果物を与えることもできますが、主食となる牧草が食べられなくなるようなことがないように与える分量には注意が必要です。ペットショップでは豊富な種類のウサギ用おやつが販売されていますが、ドライフルーツやドライリーフなど、その子の好みや体調に合わせて与えることが大切です。与えるご飯やおやつに悩んだ時にはお店の方に相談してみることをお勧めします。
(仙台総合ペット専門学校教務課長・菅原学)

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ペットとの暮らし

仙台市在住の獣医師が、犬や猫をはじめ、ウサギなど小動物の飼い方を、生態や習性を踏まえて、詳しく分かりやすくアドバイスします。


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