桑田佳祐さん、震災10年の被災地にエール インタビュー全文
人気バンド「サザンオールスターズ」の桑田佳祐さん(65)が東日本大震災の発生10年に合わせ、河北新報社のインタビューに応えた。「音楽人として東北に向き合い、復興のために活動することが第一のプライオリティー(優先順位)だと思っている」と述べ、今後も被災地支援に力を注ぐ考えを示した。
―最近、ニュージーランド(3月5日未明)や日本国内(2月13日深夜)で大きな地震がありました。このとき、桑田佳祐さんはラジオ番組「やさしい夜遊び」の生放送中でした。
「『近ごろ、東京で地震ないな』と言っていたんですよ。久しぶりの大きな揺れだったので驚きました。生放送中に、リスナーに向けて何と言えばいいか全く想定していなかったので、それは反省点でした。率先して気の利いたことを言うべきだったと、後になって思っても遅いんですが。なんか取り繕って、『ああ、揺れていますね。落ち着いて。平気、平気』と言っていたんですが、自分の防災意識はできていなかったと思いました」
―2月13日の地震は東日本大震災の余震といわれています。
「10年もたって余震…、その時は面食らいましたよ。スタジオ内だったので、自分を守ろうとか、取り繕おうとしました。重いガラスのドアが閉まっていて、それが気になって。開けないとまずいと思ったんですけど…。そんな狭いところにフォーカスしていました」
―10年前の「3・11」のときは何をしていましたか?
「NHKのテレビ歌番組の本番に入る直前でした。楽屋にバンドのメンバーや妻(原由子さん)たちと一緒にいました。僕は前年の2010年に手術をして、それほど時間がたっていなかった。横に医師もいて、点滴をしながらこれから着替えて出ようかというときに『ガーッ』と揺れたんですね。NHKの建物が『ミシミシ』いって本当にやばいなと。ただ、すごく揺れたから病気明けの目まいかと一瞬、思ったんですね。すぐに地震だと分かりましたが、そのとき、彼女(原さん)が僕を支えてく
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