河北抄(3/30):先週、別々の記者会見で2人から、くしくも同じ言葉が…

 先週、別々の記者会見で2人から、くしくも同じ言葉が出た。「他山の石」。一人は東北電力の樋口康二郎社長。もう一人は自民党の二階俊博幹事長だった。
 樋口社長は東京電力柏崎刈羽原発の核物質防護不備問題に触れて「他山の石として、引き続き万全を期す」。二階氏は昨年の参院選広島選挙区を巡り、公選法違反の罪に問われた元法相の河井克行被告が衆院議員の辞職を表明したことを問われて「党としても他山の石としてしっかり対応しないといけない」と述べた。
 他山の石は、他の山から出た粗悪な石も自分の宝石を磨くのに利用できるということから、他人のつまらぬ言行も自分の人格を育てる助けとなるという意味で使われる。河井被告の事件は自民党時代に起こしたもので、しかも、党が多額の資金を投入したとされる。二階氏の発言は、あまりにも当事者意識を欠いているとして「他山ではなく『自山』だ」などと批判を浴びた。
 言葉の使い方を間違えると、二階氏のように自分の首を絞めることにもなりかねない。他山の石としないと。

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