デスク日誌(4/4):河北美術展

 生活文化部の4月といえば、河北美術展を抜きにしては語れない。毎年各地から800点近い作品が寄せられる、名実ともに東北最大規模の公募展だ。当部では、審査取材から特集紙面の編集までを担っている。
 河北展の今春の開催中止が決まった。新型コロナウイルスの流行が原因であることは言うまでもない。
 2年連続見送りは、美術担当記者の教育という点でも非常に困った状況をもたらしている。河北展の取材そのものが、教育の重要部分を担っているからだ。
 2日間の審査取材では、作品に対する各審査員の論評を記者が聞き取る。審査員が作品のどこに着目し、称賛し、批判したか。数百点もの作品評価を通じて記者は、絵や彫刻の見方を実地に学んでいく。
 この「超促成栽培」的な経験によって、美術全般に関する基礎知識が記者の身に付くのだ。実際河北展以降、美術家や学芸員らへの取材がしやすくなったと感じた経験が筆者にもある。教育的効果は絶大なだけに、中止は心底残念だ。
 コロナを恨んでも仕方がない。後輩記者のために一体何ができるか。考えてみようと思う。
(生活文化部次長 三浦康伸)

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