デスク日誌(4/2):青森の災害

 津波で打ち上げられた大型漁船の横に見覚えのある建物があった。東日本大震災の発生直後に掲載された、気仙沼市鹿折地区の惨状を収めた本紙の写真。黒焦げの外壁をさらしていたのは、1年前まで住んでいたアパートだった。
 宮城県沖地震を想定した当時のハザードマップでは、アパート周辺に押し寄せる津波は1メートル以下。部屋は2階にあった。「大地震が起きても、部屋にいればいい」などと家族には言っていた。自分の教えを守っていたらどうなっていただろう、とぞっとした。
 震災後、南海トラフなどで発生する巨大地震の予測見直しが進む。青森県は先日、国が昨年4月に公表した日本海溝・千島海溝沿いを震源とするマグニチュード(M)9クラスの地震モデルを踏まえ、詳細な浸水想定を公表した。
 最も高い津波が襲来するのは八戸市で26・1メートル。陸奥湾に面する青森市も5・4メートルの津波が押し寄せ、県庁が1・9メートル、市役所は1・4メートル水没するという。
 雪害はあっても、地震や津波による被害は少ない…。漠然と持っていた青森のイメージは速攻で捨てなければならないと思った。
(青森総局長 大友庸一)

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