東北福祉大の恩師、「震災10年」に秘めた松山選手の思い明かす

笑顔で会見する東北福祉大ゴルフ部の阿部監督=12日、東北福祉大の国見キャンパス

 男子ゴルフのメジャー、マスターズ・トーナメントで松山英樹(29)=東北福祉大出=が初優勝した12日、母校東北福祉大の恩師や関係者らは歓喜に浸った。同大で記者会見したゴルフ部の阿部靖彦監督(58)は「良い時も悪い時も、夢に向かい人一倍の向上心で努力してきた結果」と、教え子の大活躍をたたえた。

 大学の自室でテレビ観戦した阿部監督の携帯電話に、表彰式直後に松山から連絡があったという。「互いに言葉をほとんど交わさなかったが、気持ちは十分に伝わった」と話す。

 米国を生活拠点にする松山は、今も住民票を仙台市に置く。大学1年だった2011年3月、東日本大震災が起きた。資格を得ながら参加をためらっていた同年4月のマスターズ。周囲の後押しもあって初出場すると、27位と健闘した。「今年は震災から10年の節目。人々の応援に結果で応えたいと強い思いを秘めていた」と阿部監督は代弁する。

 新型コロナウイルスの影響で活動が制限される中、後輩も刺激を受けている。同大ゴルフ部の米沢蓮主将(21)は「苦境の中でも『大きな夢や目標を持ち続けるんだぞ』と、鼓舞するようなプレーに励まされた」と述べた。

 大学時代から行きつけのレストランKAYA(仙台市青葉区)の店内には、松山から贈られた昨年のマスターズのペナントが飾られている。店長の小抜義則さん(72)は「帰国すると、今も家族や後輩たちを連れて店に来てくれる。コロナで日本中に閉塞感が漂う中、最高に明るい話題を振りまいてくれた」と喜んだ。

大学構内の松山の展示物を見る職員=12日、東北福祉大の国見キャンパス

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