石巻市長、斎藤氏が初当選 「亀山市政の継承」に支持

初当選を決め、支援者らと万歳する斎藤氏(中央)=25日午後11時30分ごろ、石巻市大街道西1丁目の事務所

 任期満了に伴う宮城県石巻市長選は25日投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で元宮城県議の斎藤正美氏(66)=自民・立民推薦=が、いずれも無所属新人で、元自民党衆院議員で医師の勝沼栄明氏(46)、元市包括ケアセンター所長で医師の長(ちょう)純一氏(54)、元市議の阿部和芳氏(61)を破り、初当選した。

 引退する現職亀山紘氏(78)の3期12年にわたる市政運営への評価が最大の争点となった。斎藤氏は「亀山市政を継承し、発展させる」と強調。被災者らの心のケアといったソフト事業に注力すると訴えた。

 「市民党」を掲げながら推薦した自民、立憲民主両党の県議や国会議員らの応援を得て強固な組織戦を展開。連合宮城の支援も受けて支持を広げた。

 勝沼氏は市政刷新をアピールしたが及ばなかった。長氏は市立病院の改革、阿部氏は産業の活性化を呼び掛けたが広がらなかった。

 当日の有権者は11万9210人。投票率は51・48%で前回(2017年)を7・17ポイント上回った。

 ▼石巻市長選開票結果
       (選管最終)

当23,713斎藤 正美66無新①
 20,696勝沼 栄明46無新 
 10,062長  純一54無新 
  6,558阿部 和芳61無新 

     投票率=51.48%

喜びに沸く斎藤氏陣営

斎藤さん「責任ある市政築く」

 石巻市大街道西1丁目にある斎藤正美さん(66)の事務所に当選確実の一報が入ると、詰め掛けた支持者から歓声が上がった。斎藤さんはほっとした表情を浮かべ「勝たせていただいたのは皆さんの支援のおかげ」と感謝を述べた。

 交流人口の拡大や石巻圏域の連携強化を公約に挙げた。事務所には組織力の強さをうかがわせるように亀山紘市長や国会議員、県議、市議らのため書きが張られた。支持者の拍手の中でマイクを握った斎藤さんは「皆さんの期待に応え、責任ある市政を築く」などと意気込みを語った。

勝沼さん及ばず「申し訳ない」

 石巻市大街道東4丁目にある勝沼栄明さん(46)の事務所に落選の一報が入ると、詰め掛けた支持者からため息が漏れた。沈痛な面持ちで現れた勝沼さんは「皆さんの期待に応えられず、申し訳ない」と声を振り絞った。

 選挙戦では引退する現職亀山紘氏(78)の市政からの転換を強調した。市議14人の支援を受けて追い上げを図ったが、一歩届かなかった。

阿部さん「力不足で申し訳ない」

 石巻市中央2丁目にある元市議阿部和芳さん(61)の事務所は落選が決まると、静まり返った。阿部さんは支持者を前に「皆さんと共に歩んできたが、私の力不足で申し訳ない」と頭を下げた。

 市長選への挑戦は3度目で、立候補者のうち最も早い1月に出馬を表明した。選挙戦では子育て環境や雇用の充実といった公約を掲げて実行力を訴えたが、支持が広がらなかった。

長さん「残念だ」唇かむ

 元市包括ケアセンター所長で医師の長純一さん(54)は石巻市蛇田の事務所で落選の知らせを受け「力不足で申し訳ない。市立病院など医療改革が実現できず残念だ」と唇をかんだ。

 立候補者の中で唯一、議員経験がなく、復興住宅などを回る地道な活動を続けた。地域包括ケアを主軸にしたまちづくりや反原発といった公約を掲げて支持を呼び掛けたが、知名度不足が最後まで響いた。

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