100円朝食、東北大が学食で提供

100円の朝定食を食べる学生ら=12日午前8時40分ごろ、東北大川内北キャンパスの「川内の杜ダイニング」
12日のメニューは五目うま煮定食(上)とチキンカツ定食

 新型コロナウイルス禍で仕送りやアルバイト収入が減り、経済的に困窮している学生を支援しようと、東北大が「100円朝食」サービスを期間限定で始めた。朝から栄養たっぷりの食事を取ってもらい、学習意欲の向上につなげる狙いだ。
 川内北キャンパス(仙台市青葉区)にある東北大生協運営の食堂「川内の杜ダイニング」で、通常380円の朝の日替わり定食を100円で提供。値引き分の280円は大学が生協に補助する。
 10日に始まり、土日を除く21日までの午前8時~8時50分の時間帯に1日450食を準備する。テークアウトもできる。
 日替わり定食は2種類あり、メインのおかずに小鉢、ご飯、野菜ジュースが付く。おかずはさばみそ、五目うま煮、豆腐ハンバーグ、チキンカツ、マヨ玉カツ、ブラウンシチューなど多彩で、栄養バランスに配慮している。
 東北大生協の2019年度調査によると、朝食を取らない学生は3割強おり、自宅外から通学する学生に限れば4割近くに上る。
 東北大生協食堂本部次長の宮崎研さんは「レトルト食品やレンジで簡単に作れるご飯を食べている学生が多いようだ。朝定食は野菜もしっかり摂取できる。乱れた食生活を見直すきっかけにしてほしい」と話す。
 12日は食堂が開店する午前8時前に100人を超える行列ができた。通常は180食程度の提供にとどまるが、この日は450食が完売した。
 新潟県出身で1人暮らしをする理学部2年の舩木美空さん(20)=若林区=は100円という値段に引かれ、初めて朝定食を食べた。「朝食は卵かけご飯で済ませることもある。お茶1本分の値段で、きちんとしたご飯が食べられるのはありがたい」と歓迎する。
 東北大が3~4月に学生の経済状況を調べたところ、「コロナ禍で生活水準が悪化した」と答えた学生が全体の3分の1に達した。親からの仕送りがなくなった学生もいるという。同大は20年度から困窮する学生を対象に経済支援策を実施しており、100円朝食もその一環だ。
 滝沢博胤(ひろつぐ)副学長は「東北大は県外からの学生が85%で、大半が1人暮らし。アルバイト収入が減ったという声も聞こえてくる。健康に大学生活を送るためにも朝定食を活用してほしい」と強調。「学生の意見を聞き、22日以降も続けるか検討したい」と話す。
 定食を格安で提供する取り組みは各地の大学で行われている。東北では弘前大が昼、夜の定食(450円相当)を100円に設定。東北学院大は500円相当の昼定食を200円で提供するサービスを17日に始める。

「100円朝食」を求め、学生たちが長蛇の列をつくった=12日午前7時55分ごろ
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