津波被災地に陸上養殖施設 陸前高田市、未利用地を有効活用

理研食品が新たに設置したスジアオノリの養殖水槽

 東日本大震災で大きな津波被害を受けた岩手県陸前高田市で、陸上養殖施設の建設が広がりつつある。津波被災地に広がる未利用地を有効活用したい市が誘致に積極的なためで、2社目の施設整備が始まった。市は三陸の豊かな海水が利用できることなどをPRし、さらなる立地を進めたい考えだ。

 同市米崎町の脇之沢漁港近くで19日、食品製造の理研食品(宮城県多賀城市)が整備するスジアオノリの養殖施設の起工式があった。約5000平方メートルの敷地に直径8メートルの大型水槽25基を設置し、10月に生産を始める。

 当初の年間生産量は約5トンで、水槽増設後の2025年度には約10トンを目指す。渡辺博信社長(66)は「海藻生産は初の挑戦。陸前高田の復興の一助になりたい」と述べた。

 同市の陸上養殖施設は理研食品が2カ所目。第1号はベンチャー企業、シーベジタブル(高知県)の施設で、19年度から同市広田町の根岬漁港近くでスジアオノリを生産している。

 陸上養殖の場合、海洋環境の変化の影響が小さいなどのメリットがあり、市は海藻以外の魚介類などの養殖誘致も視野に入れる。戸羽太市長は「陸前高田で新しいチャレンジをしてもらいたい。施設見学などを通じて観光にも経済効果を波及させたい」と話す。

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