南相馬に「mRNA薬」製造工場 コロナワクチンの原薬に

南相馬市に建設される医薬品製造工場の完成イメージ図

 医薬品開発・製造の「アクセリード」(神奈川県藤沢市)は27日、メッセンジャーRNA(mRNA)医薬品の製造拠点を福島県南相馬市に整備すると発表した。mRNAは新型コロナウイルスワクチンの原薬として実用化され、創薬の上で注目を集めている。同社は新型コロナワクチンに加え、がん治療薬などの受託製造を目指す。
 南相馬市の下太田工業団地内の2・3ヘクタールにmRNAを製造する原薬工場のほか、研究や製剤、物流施設を新設する。原薬工場は2022年1月の着工、23年4月の事業開始を予定。施設全体は25年中の稼働を計画する。従業員の一部は地元からの雇用も想定する。
 国内外の製薬会社や研究機関から医薬品の製造を受託する。アクセリード社によると、原薬の製造工程から製剤まで一貫して受託する拠点としては世界初になるという。工場の運営は同社の子会社「アルカリス」(千葉県柏市)が担う。
 オンラインで記者会見したアクセリード社の藤沢朋行社長は「mRNA医薬品は今後、さまざまな分野で既存薬から置き換わることが予想される。世界的な拠点となることで福島の復興に貢献したい」と話した。
 福島県は浜通りに新産業を創出する「福島イノベーション・コースト構想」で、医療関連事業を重点分野の一つに位置付けている。同席した門馬和夫南相馬市長は「工場整備は医療関連分野の先駆けとなる事業。他の事業との連携も期待したい」と述べた。

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