テレワーク、名取市職員が試行 課題検証へ

 名取市は新型コロナウイルス対策の一環として、市職員のテレワークを5月25日までの9日間、試験的に実施した。地方自治体は膨大な個人情報を扱い、住民との対面業務も多いことから、テレワークの導入がなかなか進まないのが現状。市は課題を検証し、本格的な導入を模索する。

 テレワークを試したのは総務部と企画部の職員延べ20人。総務省所管の地方公共団体情報システム機構が自治体のテレワーク導入に向け、経済産業省所管の情報処理推進機構と共同開発したシステムを活用した。

 自治体間の専用回線「総合行政ネットワーク」に接続された職場のパソコンに、自宅パソコンからインターネット経由でアクセスする仕組み。テレワークシステム以外のネット通信を遮断し、自宅パソコンにデータを保存できないなど「安全性が非常に高い」(市幹部)とされる。

 テレワークを体験した市職員は、報告書作成や予算管理、データ加工などの業務に当たった。市AIシステム推進課の西城卓哉係長(40)は「自宅にいながら職場と同じ環境で仕事ができた」と振り返る。

 業務の開始と終了時には所属長にメールで報告した。昼休みに洗濯物を取り込むなど家事を担ったといい、柔軟な働き方にもつながった。西城係長は「例えば週5日勤務のうち1日をデスクワークに集中できれば、テレワーク導入が現実味を帯びる」と指摘する。

 テレワークを巡っては「対面の打ち合わせが必要な業務にはなじまない」「決裁がたまってしまう」といった声が庁内から上がる。職場でのコミュニケーション不足や職員のメンタル面の不調なども懸念される。

 山田司郎市長は「アフターコロナでも自治体には一定のテレワークが求められるだろう。課題を洗い出し、今後の運用に向けて検討したい」と話す。

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