石巻工高(宮城県石巻市)野球部で主将を務め、2012年の選抜高校野球大会で選手宣誓した阿部翔人さん(26)=仙台市=が、念願だった指導者への道を歩み始めた。東日本大震災から10年を迎えた今春、仙台一高(仙台市)野球部の副部長に就任。選手たちと共に再び甲子園という夢を追い掛ける。
今月8日、仙台一高グラウンドに阿部さんの姿があった。母校・石巻工高との練習試合が組まれ、試合前にはノッカーを務めた。
「生徒たちが『頑張って良かった』と思えるような手助けをしたい」。指導方針は明快だ。
震災翌年の12年春、21世紀枠選出で甲子園の土を踏んだ。「今、野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」。震災時、高校のグラウンドは津波でヘドロに覆われ、家族を亡くしたり自宅が被災したりした部員もいた。阿部さんの選手宣誓は被災地にとって一筋の光となり、全国の反響を呼んだ。
卒業後は日体大に進学して野球を続け、保健体育の教員免許を取得。実業団の軟式野球チームから誘いもあったが、地元で小学生の頃からの夢だった高校野球の指導者を目指すことにした。
宮城県の保健体育教師の採用枠は過去3年の年平均で32人という狭き門。県内の高校で非常勤講師を務めながら試験を受け続け、5度目の挑戦で採用通知を手にした。「諦めそうになった時もあった。ほっとした」
初任地の仙台一高に来て3カ月弱。授業の傍ら連日、兄のような存在として選手たちを指導し、チームは春の県大会で36年ぶりに決勝に進んだ。阿部さんは大会運営にも携わり、高校時代に多くの人々に支えられていたことを実感した。
「頑張って良かった」。甲子園に出場して、そう思えた。教員として新たな歩みを進める上でも大きな財産になる。「これまでの経験を教師として還元することが、応援してくれた人々や地域への恩返しになる」と気持ちを新たにする。
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