ウェルネス、3学年そろい頂点へ 熱戦開幕・高校野球宮城大会(上)

 第104回全国高校野球選手権宮城大会は5日に開幕し、8日から64チームが甲子園出場を目指して戦いを繰り広げる。熱戦の幕開けを前に、新たな歴史を刻もうと奮闘する3校を紹介する。(北村早智里、島形桜)

実戦形式で練習を行うウェルネスの選手たち

 6月中旬、授業を終えた選手たちは学校から練習場の鷹来の森運動公園(東松島市)まで、約8キロの道のりを自転車をこいでやってきた。「最初は筋肉痛がつらかったけれど、今は余裕です」と佐藤栄策主将(3年)。普段のトレーニングに加え、足腰の強化に一役買っているという。

 この日、実戦形式の練習に励んでいたのはベンチ入り候補の25人。3年生11人と、競争を勝ち抜いた1、2年生9人が背番号を受け取った。

大会に向けて投手練習に励む選手

 ウェルネスは2020年4月に開校し、硬式野球部は当時の1年生14人で始動した。チームの黎明(れいめい)期を支えてきた1期生が迎える最後の夏。エースで4番の早坂海思(かいし)(3年)は「自分たちの手で歴史をつくりたい」と力を込める。

 ゼロからのスタート。苦労は少なくなかった。限られた人数の中、投手と野手の兼任は当たり前だ。

 中堅手の菅井惇平(3年)は1年時、仙台南リトルシニア時代から指導を受ける金子隆監督に「左がいないから」と言われ、投手に挑戦した。今春の県大会でも先発と救援を務め、打撃では2戦連続で試合を決める一打を放つ「三刀流」の活躍を見せた。

室内練習場で打撃練習をする選手

 昨秋以降、延長戦の末に勝ち星をつかむ試合を経験した。接戦をものにする粘りは強みのはずだが「辛抱するところで自滅し、未熟さが出た」と金子監督は納得していない。

 チームは今春の県大会でベスト8に進んだが、準々決勝で2年続けて仙台育英に敗戦。目標の4強入りをまたも逃した。創部メンバーの3年生は「育英を倒し、甲子園に行きたい」という思いを募らせる。

 創部以来、初めて3学年の選手がそろって迎える今夏。混戦の宮城大会で台風の目となる準備はできている。

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