創業136年の老舗食品メーカー「マルニ食品」(宮城県登米市)が、手延べうどん事業に力を入れている。創業以来の歴史ある商品だが、これまでは販路が限られ、売り上げへの貢献度はごくわずかだった。反転攻勢に向け、新たな「二階堂製麺所」ブランドの確立とアンテナショップを介したファン獲得に打って出た。
(報道部・小木曽崇)
「従来の売り方では生産中止も考えなければいけないほどの窮地だった」。石森孝行製販事業本部長兼工場長は、新ブランド立ち上げの背景を説明する。
同社の売れ筋は、飯田商店(神奈川県)麺組(宮城県岩沼市)琴平荘(山形県鶴岡市)といった、関東や東北の有名店が監修するラーメンなどの中華麺。登米市内のスーパーやドラッグストアなどで市民におなじみの商品で、売り上げの9割にも上る。
対して手延べうどんの売り上げは1%未満にとどまる。中元、歳暮などギフト向けの購入が中心で日常的にスーパーで売るのは難しく、一部の道の駅、工場直売所などでほそぼそと販売するしかなかった。
新たなファン獲得の販売チャンネルをつくろうと、2019年に始めた新ブランド「二階堂製麺所」は、従来の「めんのマルニ」のロゴ入り商品とは一線を画し、手延べうどんを中心とした高級志向を打ち出す。
「マルニ」にちなんだ20年2月2日には、仙台市青葉区の仙台三越前にアンテナショップを兼ねたレストラン「二階堂製麺所 BUNZA」を出店した。
はぜだしやセリ鍋、仙台牛、三陸産ウニを使った手延べうどん、地元食材のコースメニューを提供。宮城の食文化伝承を掲げ、「花つるりん」(486円)など半生手延べうどん、県の伝統的工芸品「若柳地織」のランチョンマットも販売する。
みやぎ産業振興機構は20年度、県内産業の中核企業創出に向けた「ステージアップ支援企業」に同社を認定。インターネット通販サイトのリニューアルなどを後押しする。
同社の手延べうどんは、包丁を使わずに1本の細い麺になるまで生地を延ばし、一定温度で熟成乾燥した後、再び蒸気で戻すなど、非常に手間が掛かる製法を採用してきた。長年磨かれた製麺技術が、中華麺を含む現在の商品の評価につながっている。
石森本部長は「これまで地元消費者には『ラーメンのマルニ』だったと思うが、原点には手延べうどんがある。『二階堂』の手延べうどんを、稲庭うどんに比肩するブランドに育てたい」と大きな夢を思い描く。
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