東北の旅行者「地元志向」 7割が県内か隣県宿泊

 東北活性化研究センターの調査によると、2020年度に東北6県と新潟県から旅行に出掛けた人のうち、宿泊先に県内か隣県を選んだ人が70・3%に上った。全国平均の48・6%を大きく上回り、新型コロナウイルスの影響も踏まえた7県の旅行者の「地元志向」が顕著に表れた。

 コロナ禍による国内宿泊市場の変化を調べるため、日本観光振興協会(東京)が提供する19、20年度の計6億7000泊余りの宿泊データを分析した。

 20年度の7県の宿泊者数は3138万人で、19年度(4871万人)の約3分の2に減少した。居住地別では首都圏がほぼ半減し、シェアは10・5ポイント下落の45・2%。7県からの宿泊者は微増し、シェアは15・1ポイント上昇の39・5%だった。

 旅行者が自県か隣県に宿泊した割合を示す「マイクロツーリズム(MT)旅行者率」を見ると、20年度の全国平均は19年度比23・9ポイント増の48・6%だったのに対し、7県平均は32・9ポイント増の70・3%で、地元志向が特に強まったことがうかがえる。

 県別では、福島が80・8%(19年度比30・5ポイント増)で最も高く、秋田75・2%(36・5ポイント増)、山形71・8%(35・6ポイント増)と続いた。最も低い青森も62・1%(35・9ポイント増)だった。

 隣県から来た旅行者の割合「MT獲得率」も計算。20年度の全国平均が20・6%だったのに対し、7県平均は15・0%で伸びは全国より小さく、自県にとどまる傾向が強かった。

 活性研は東北で近隣旅行が進展した背景について、新型コロナの感染拡大が他地域に比べて抑制されていたことや、東北観光推進機構が昨年度実施した域内観光キャンペーンの成果があると分析する。

 首都圏からの旅行者が減る中で、旺盛な県内旅行が観光需要を下支えしたと評価しつつ「県内居住者に依存した市場規模には限界がある。周辺隣県との広域連携と域内流動を高める施策が必要だ」と指摘する。

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