仙台一極集中、3割超が「弊害」 宮城の市町村長アンケート

 仙台市長選(8月1日投開票)に合わせ、河北新報社が同市を除く県内34市町村長に実施したアンケート(回答者33人)は、人口などの「仙台一極集中」への認識を尋ねた。「一極集中は利点があるが、これ以上は望まない」との答えが51・5%で最多だった。仙台市が東北でリーダーシップを「取っている」と評価する声は57・5%を占めた。

是正求める声上がる

 一極集中への認識は「弊害があり、改善されるべきだ」が18・2%、「弊害があるが、仕方がない」が15・2%。「利点があり、さらに進むといい」との回答はなかった。是正を求める声が町長から多く上がった。
 保科郷雄丸森町長は「均衡ある県土の発展を考えれば、もう少し郡部へのテコ入れが必要」と提案。早坂利悦色麻町長は「地方の中小自治体の存亡に関わるる」と危機感を抱いた。
 「その他」を選んだのは斎藤俊夫山元町長。仙台への人口移動による周辺の衰退を危惧しつつ「広域的観点で他地域との競争を考えた場合、仙台に一定の規模や吸引力は必要」とした。

「情報発信力が足りない」指摘も

 東北でのリーダーシップは「あまり取れていない」が33・3%、「全く取れていない」はゼロだった。情報発信力が足りないと指摘する意見が複数あった。
 須田善明女川町長は「東北の雄として存在感は当然大きい。独自の取り組みで実績を積み上げる他県都もある。野心的に臨んでほしい」と求めた。東北でリーダーシップを取る必要自体がないとの声もあった。
 仙台市と連携したい政策を15分野から三つ選ぶ質問は「観光・インバウンド推進」(54・5%)「地域経済活性化」(48・5%)に回答が集中。「交通ネットワーク」「地域医療」(ともに27・3%)「人口減少対策」(21・2%)と続いた。丸森町長は「その他」で2019年の台風19号災害からの復興を挙げた。

 4年間の市と県の関係は「非常に」「おおむね」を合わせ93・9%が「良好」とした。「知事を立てて、上手に関係を築いている」(山田周伸亘理町長)など高評価が目立った。仙台市長が県市長会長となる慣例を見直し、互選に変えたことには69・7%が「今後も継続すべきだ」と答えた。
 仙台市への期待や注文を自由記述してもらうと「県都として県内自治体の先導的な取り組み、リーダーシップを期待する」(斎藤正美石巻市長)など、けん引役を望む声が多かった。
 黒須貫角田市長は「ニューノーマル(新たな日常)のモデルを共に創るイニシアチブをとってほしい」と強調。菅原茂気仙沼市長は郡和子市長が福岡市を「ライバル都市」と宣言したことに触れ「地域経済、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のモデルになってほしい」と期待を込めた。

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