32歳で臨んだ初めての五輪。スペシャリストの誇りを胸に舞い切った。1日の東京五輪体操男子種目別あん馬決勝で、亀山耕平(徳洲会、仙台大出)は5位。メダルには届かなかったが、悔いのない演技を見せた。「感謝と喜びでいっぱいです」
下半身にピンと線が入ったような美しい旋回に、出場国の関係者たちが座るスタンドから思わず拍手が湧いた。得点が表示され、銅メダルの萱和磨(セントラルスポーツ)と抱き合った。
一つのことをとことんまで突き詰められるのが亀山の強みだ。
3歳から中学卒業まで通っていた仙台スピン体操クラブ(仙台市宮城野区)では、世界トップの演技を集めたビデオを借りるのが習慣だった。毎朝6時に起きて1時間ほどテレビ画面に食い入る。中国、ロシア、ドイツなど強豪国の美しい旋回、難度の高い技などを頭の中に刷り込んでその日の練習に生かした。朝から晩まで体操のことばかり考えていた。
小学生の時、あと一歩で全国大会を逃す悔しさを2度経験した。コンマ1点が勝敗を分ける世界。どうすれば高得点を引き出せるのか、審判が演技のどこを評価するのか。採点規則集をひたすら読み込んだ。だからルールを覚えるのは、どの子よりも早かった。
「6種目できて一人前」といわれた体操の伝統には目もくれず、小柄な日本人には不利とされてきたあん馬で生き抜いてきた。「日本代表になれなかったらやめる」と仙台市に住む両親に宣言し、幅わずか35センチの馬のくらを模した器械に全てを懸けてきた。
2013年には世界選手権の種目別で金メダルを獲得。16年のリオデジャネイロ五輪は代表入りを逃したが、いちずな思いを貫き、自国開催の五輪出場をかなえた。
集大成の大会だった。「皆さんに心からありがとうございましたと伝えたい」。万感の思いが胸にこみ上げた。
(剣持雄治)
大学9校のオープンキャンパス情報や先輩学生の声。仙台圏での生活情報も満載!
毎週木曜日・仙台圏で42.9万部発行の「河北ウイークリーせんだい」。歌ったり踊ったり楽しいキャンペーン実施中。抽選でプレゼントも当たります。
東北の未来に向けて、みんなで手を取り合い、様々な活動に取り組んでいます。
SDGsマインドの向上をはかるための「みやぎSDGsアンバサダー」育成プログラム活動を紹介中!
2022年度企画準備中!詳しくはWEBサイトへ
あしたをつくる、地域の新たな可能性
東北6県7新聞社が東北全体の活性化を目指し明るい未来の創造を目指します
みやぎの職場を元気に健康に!健サポフレンズも新規会員募集中
特選不動産情報(毎週金曜日更新)
仙台「四方よし」企業大賞
Job探:仙台・宮城の求人情報
みやぎのいいものご案内!47CLUB
宮城の赤ちゃんへ贈ります「すくすくばこ」好評受け付け中!
LINEスタンプ「かほピョンとなかまたち」
宮城県からのお知らせ
みやぎ復興情報ポータルサイト
杜の囲碁サロン
Copyright © KAHOKU SHIMPO PUBLISHING CO.