東北の設備投資計画額、前年度比10.5%増 EVなど成長分野好調

 日本政策投資銀行東北支店は5日、東北6県と新潟県での2021年度設備投資計画(6月現在)の調査結果を発表した。全産業の計画額は5048億円で、20年度実績を10・5%上回った。非製造業が大幅な増加に転じるほか、電気自動車(EV)関連など成長分野への投資が好調。新型コロナウイルスの影響で前年度に見送った案件の再開もみられた。(14面に関連記事) 近年は実績が計画を下回る傾向があり、20年度も計画が1・6%増に対し、実績は20・9%減となった。ただ、21年度計画は伸び率が大きく、コロナ禍でも実現しそうな案件が多いため、東北支店は実績が4年ぶりに増加となる可能性が高いとみている。

 製造業の投資計画額は20年度実績比3・3%増の2775億円。13業種のうち化学や一般機械など7業種で前年度を上回った。化学は医薬品生産設備の合理化や研究開発などに伴う継続投資があった。一般機械は中型・小型航空機に対応するエンジン部品やEV関連の投資が好調だった。

 減少した業種のうち、輸送用機械は大型案件が一服した。電気機械は減少するものの、額は全業種で最高の590億円。半導体関連など成長分野で旺盛な需要が続くとの見方を示す。

 非製造業は20・9%増の2273億円。減少は10業種のうち電力とガスの2業種にとどまった。

 運輸は物流量の増加や輸送手段をフェリーなどに切り替える「モーダルシフト」に対応した造船があった。建設は営業拠点の再編などで投資額が倍増。サービスもコロナ禍前に計画したホテル新築で大きく伸びた。

 県別の投資計画額は表の通り。全産業は宮城、福島を除く5県で増加した。

 高田佳幸支店長は「最近のコロナの感染拡大や資源価格の高騰で、企業の設備投資マインドにどう影響を与えるかは気になるところだ」と話した。

 調査は6月、資本金1億円以上の全国9486社に郵送し、5692社(60・0%)が回答。このうち東北地域(新潟県含む)に投資があると回答した企業は1034社だった。

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