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(32)絶食と決め原爆の死者と居る/佐藤 鬼房(1919~2002年)

 8月6日広島、9日長崎に投下された原子爆弾により失われた多くの命。81歳の鬼房は絶食をすることで、彼らに寄り添いたいと感覚を研ぎ澄ます。「原爆忌」という季語を詠むのではなく、原爆のもたらしたことを生命を削って詠もうとする。鬼房には<魔の六日九日死者ら怯え立つ>の句もある。鬼房にとって彼らの霊はいま…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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