いわきの感染、収束気配なし 福島最多230人に打つ手欠く

内堀雅雄福島県知事

 政府が福島県に新型コロナウイルスまん延防止等重点措置の適用を決定してから12日で1週間がたった。県内で唯一対象となったいわき市で同日公表された新規陽性者は過去最多の97人に上り、感染が収まる気配はない。人出の増加が懸念されるお盆期間を前に、打つ手を欠くのが実情だ。

 「医療提供態勢を強化しても感染拡大ペースに追い付かない。救命救急活動に支障が出るほどの危機だ」

 12日の対策本部会議で内堀雅雄知事は語気を強めた。1日当たり最多となる230人の新規感染が判明した直後だったが、目新しい対策は示されず、旅行・帰省の自粛など従来の対策を呼び掛けるだけだった。

 県は11日にコロナ患者向け病床を新たに101床確保し、計597床としたが、現状が改善しなければ「一瞬で消える」(内堀知事)規模。増床は一般病室の転用で実現し、通常手術の延期など悪影響も出ている。さらなる増床は難しい。

 特に深刻ないわき市では11日、市内第2の規模の福島労災病院で院内クラスター(感染者集団)が発生。救急患者の受け入れや外来診療の制限を余儀なくされている。市医師会の木村守和会長は緊急記者会見で「住民の健康と医療を守れるかどうかの分岐点。これ以上の拡大は絶対許されない」と訴えた。

 県は31日まで、いわき市を除く全58市町村の酒類を提供する飲食店などに時短営業を要請し、県民に不要不急の外出自粛を求めている。

河北新報のメルマガ登録はこちら
新型コロナ関連

企画特集

先頭に戻る