(44)蝉しぐれ木椅子のどこか朽ちはじむ/黒田 杏子(1938年~)
句集『木の椅子』より。この句集には掲句の他にも木椅子の句がある<父の世の木椅子一脚百千鳥>。父が庭に置いていた木の椅子だろう。その木椅子に腰かけセミの声に包み込まれていると、若き父と幼い自分の姿がよ…
関連リンク
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