東北電「最大限の評価した」 仙台市ガス事業提案、答申で却下され衝撃

東北電力本店=仙台市青葉区

 仙台市ガス事業の民営化に向けた提案が7日公表の答申で却下され、東北電力など4社でつくる企業グループに衝撃が走った。現実的に見積もった需要予測が後ろ向きと受け取られ、アイデアの見せどころのはずのサービス向上策も不評に終わった。関係者は「ベストな布陣で申請したのだが」と肩を落とした。

 グループ代表の東北電は「市民サービスの向上のために最大限の提案を行った。最優秀提案者に該当しないと判断されたことは大変残念」とコメント。東京ガス広報部は「最良の提案をしたが、答申内容は十分に理解されたとは言い難く、残念と言わざるを得ない」と話した。石油資源開発、カメイも答申を受け止めた上で「引き続き地元経済発展に貢献したい」(カメイ)などと述べた。

 答申でやり玉に挙がったのが「事業譲渡後5年間で約2万件の顧客を失う」との需要予測。東北電は詳しい算定手法を明かさないものの「(4社が)電力やガス事業で培った知見を踏まえ、最大限の事業性評価をした」と強調した。

 2016年の電力小売り全面自由化以降、東北電は東北6県と新潟県の販売電力量シェアの14・1%(5月実績)を新電力に奪われている。17年自由化の都市ガスとは販売環境が異なるとはいえ、競争に対する肌感覚がシビアな予測につながったことは想像に難くない。

 答申の「顧客数、販売量の維持・増加を期待していた」との書きぶりに、あるグループ関係者は「われわれも当然そうしたい。だが世帯数も減る中で右肩上がりのハッピーな予測ばかりを示せない」と語った。

 評価項目五つのうち、グループが「最大限の提案」をしたという市民サービスの向上は、基準に該当せず0点だった譲り受け希望価格を除けば唯一、配点の半分に届かなかった。

 利用者の最大の関心事である料金に関し、答申が「より明示的に引き下げを提案してほしかった」と指摘したことに、グループ関係者は「引き下げは検討すると提案しており、(料金を)『上げる』とも『下げない』とも言っていないのだが」と残念がる。

 民営化計画は少なくとも数年は先送りとなる可能性がある。将来、事業継承者の再公募があった場合に応じる可能性について、ある関係者は「今回本気で取りに行ってこの結果だった」と厳しさをにじませた。

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