産廃から金属9割回収 仙台の業者、高効率リサイクル施設整備

イーストコアが整備した産廃中間処理と金属スクラップ加工の複合施設

 産業廃棄物中間処理業者のイーストコア(仙台市)は、産廃中間処理と金属スクラップ加工の複合施設「岩沼ENSA(エンサ)」を宮城県岩沼市二野倉地区に整備し、本格稼働させた。廃棄物の破砕能力が高く、鉄と非鉄を高効率でリサイクルできる。東北でも同規模の処理ができる施設は少ないといい、持続可能な社会づくりに向けて事業を強化する。

磁石に付かない金属も分別可能

 敷地面積約2万1000平方メートル、整備費は土地代などを含めて約30億円。7月に試運転を始め、8月2日に本格稼働した。

 分別の難しい金属とプラスチックの混合廃棄物の破砕が可能な大型のシュレッダーを備える。特殊な選別機や近赤外カメラ、3Dレーザーカメラなどを使い、アルミニウムや銅など磁石に付かない金属と鉄を自動で分けることも可能になった。

 混合物から磁石と手作業で金属を分けていた時の回収率は2、3割だったが、新施設では約9割に向上し、再資源化が進んだ。廃棄物の処理量は現在1日約300トンだが、最大約2000トンを処理できるという。

 田中信行社長は「今は処理量に搬入が追い付かず、廃棄物が残っていない状態を見るのが不安になるくらい。来年度には年間6万トンの処理を目指したい」と語る。

「持続可能な社会目指す姿勢示す」

 同社は2003年の創業以来、破砕した金属などを中国に売却していたが、国内で適正に処理してリサイクルする仕組みが必要と考え、今回の施設整備に至った。同社は解体工事や土木工事なども手掛け、高効率の廃棄物処理まで一貫してできるようになった。

 一方、産廃処理業者の中には必要な部品だけ回収し、他の廃棄物を残したまま会社を畳む事例もある。業界の課題と捉える田中社長は「後発だが、持続可能な社会を目指す姿勢を示したい。業界の位置付けを上げるには、法規制の強化が必要だ」と力を込める。

 施設の建設、機械導入費として8月24日、仙台銀行と商工中金が共同主幹事となって25億円を協調融資する契約を締結。七十七銀行、岩手銀行、杜の都信用金庫(仙台市)、東邦銀行が参加する。

 仙台銀地元企業応援部の武田信法人推進室長は「他の銀行と一緒に支えることで飛躍にもつながると思う。地元企業の環境に配慮した取り組みを応援したい」と話す。

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