河北抄(9/15):JR仙台駅前の歩道で若い男女がもめていた…

 JR仙台駅前の歩道で若い男女がもめていた。歩行中にぶつかったらしい。

 「イヤホン付けて画面を見ているからだ」と男性。スマートフォンを手にする女性は「そっちこそタブレットに集中していたでしょ」。口論を耳にするうちに笑ってしまった。「スマホとタブレットの正面衝突。どっちもどっちだ」

 通勤に使う電車やバスの中で、若い人たちは常にスマホとにらめっこしている。小さな画面に一心不乱に文字を打ち込む姿には「すごい集中力だ」と感心させられる。若者が四六時中、手放さないスマホ。だが、情報の収集・伝達ツールとして万能かというと、そうでもない。

 新型コロナのワクチン接種を予約しようと、若者が殺到した東京・渋谷の騒動が記憶に新しい。しまいには抽選となり、結果を知るため接種会場に足を運ばなければならなかった。IT社会に取り残された「アナログの風景」そのものだ。

 人の流れと密の状態を生み、揚げ句に多くの人たちが抽選で外れた。時代遅れの無駄の解消こそ、新生デジタル庁の初仕事と大いに期待したい。

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