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【特集】やっぱり酒が好き vol.2 さあ、ペアリングに挑戦

橋本さんの教えに倣って、ライターと編集部員がペアリングを各自の家で試してみた。

〈タイプ5〉引き立つ酸 油すっきり

ライターが用意した組み合わせ
編集部員(千)はぐいぐい酒を進める

 ライターはタイプ5(vol.1参照)、「油をすっきりリセット」のペアリングを実践。肉屋でメンチカツを購入し、さっそくかぶりついた。肉汁、肉のうま味、サクサクの衣が相まって、揚げ物のおいしさが口に広がる。そこへぐびっと「伯楽星 純米吟醸」を入れて驚いた。引き立つ酸で口中の油っぽさがパッと切れ、メンチカツの次のひと口を欲する状態にリセットされたではないか。

 もう1本用意した「阿部勘純米吟醸」はタイプ3。本来は淡い味わいの料理が合うはずだが、飲んでみた。こちらは肉のうま味と酒が口の中で混ざり合い、飲み込んだ後も、美味しさが舌にふわっと残る。2本の違いが楽しく、つい酒量が進んでしまった。飲み過ぎ注意!

〈タイプ1〉〈タイプ3〉香りと風味 長く続く

 編集部員(千)はタイプ1の「水鳥記 特別純米酒」に、カマンベールチーズと野菜を添えた。トースターで焼いたチーズにブロッコリーを付け、口の中へ。続いて冷えた水鳥記を含む。乳製品のまろやかさに華やかな香りが加わり、さらにおいしくなった。これぞ相乗効果! 次に合わせたのはチーズケーキ。ベリー系の甘酸っぱさが広がり、思わず独り言。「あー、幸せ♡」。日本酒初心者にも飲みやすそう。

 タイプ3の「浦霞 純米辛口」はかんをして、武田の笹かまぼこ(塩釜市)の「canささ 笹かま和ヒージョ」(980円)を。酒が笹かまの風味を引き立て、ほのかなゆずさんしょうの香りが鼻に抜けた。缶に残ったオリーブ油は豆腐に掛けて塩を振り、もう一品のおつまみにした。

Written by 佐藤 陽子 Photo by 鈴木 信敏(表紙)

(河北ウイークリーせんだい2021年9月30日号掲載)

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