新型コロナウイルス禍で外出自粛を強いられ、自宅で過ごす時間が多くなったのに伴い猫をペットに迎える人が増えている。その分だけ飼い主の一方的な都合で捨てられ、保健所に保護される猫が増加しているのも事実だ。仙台市内で引き取り手を待つ保護猫に会ってきた。(編集局コンテンツセンター・佐藤琢磨)
業界団体のペットフード協会(東京)によると、全国で2020年に新規に飼育された猫は48万3000匹に上る。前年の19年から約7万匹も増加した。
一方、環境省によると猫の引き取り数は年々減少しているものの、宮城県内では20年の1年間だけで1336匹が保健所などに収容された。
このうち仙台市では461匹が収容され、282匹が飼い主に返却されたり譲渡会で市民に引き渡されるなどした。残る179匹はけがや病気で命を落としたり、殺処分になったりした。県内には民間団体に引き取りを依頼している保健所もある。
仙台市青葉区の民間保護団体「アニマルピース」は保健所から連絡を受け、猫を引き取っている。菅原とみえ代表は「保健所も頑張っているが、行政には限界がある。だから一匹でも多くの命を救えるよう、私たち民間が力を尽くすしかない」と説明する。
「アニマルピース」は月2回、市内で譲渡会を開催している。連れて行くのは引き取り手が比較的見つかりやすいという生後6カ月未満の子猫。しかし20年はコロナの影響に菅原代表の体調悪化も重なり、譲渡数は71匹と19年の138匹から大幅に減った。譲渡会は今年に入って参加者数が戻りつつあるが、9月は緊急事態宣言を受け中止を余儀なくされた。
子猫はストレスによって体調を崩すことが多く、世話に手が掛かる。爪でひっかくといったいたずらが多いのもこの時期で「高齢者や赤ちゃんがいる家庭には向かない」と菅原さん。現在は10月10日開催の譲渡会に向け子猫16匹を飼育しており、「理解のある飼い主の元でできる限り多くの猫に幸せになってほしい」と目を細める。
仙台市宮城野区にある保護猫シェルター「おうちにおいで。」もコロナ禍に苦しむ。
永井貴満子店長は「街から人が消えたように、店の利用者も減った」と残念がる。譲渡が成立するのは月に2匹ほど。19年に比べ半減した。提携する保護団体の譲渡会も参加を予約制にしたり人数を絞ったりしているほか、オンラインによる「リモートお見合い」に代えるなど工夫を凝らす。
店には保護団体から預かった生後6カ月以上の成猫約15匹がおり、1時間1000円の協力金を支払うと触れ合える。気に入った猫がいたら、室内で買うことや病気にかかった時に世話を肩代わりできる人がいることなどを条件に引き取れる。永井店長は「人なつっこい猫、おとなしい猫と個性豊か。一度会いにきて」と呼び掛ける。
「アニマルピース」の猫はワクチン接種済み、「おうちにおいで。」ではワクチン、去勢不妊手術済み。ともに譲渡にはワクチン、手術代金など一部負担(約2万~3万円)が必要だ。
「ペットショップ以外にも猫と出会える場所があることを知ってほしい」と永井店長は言う。官民の保護施設やシェルターで、猫が新しい家族を待っている。
[アニマルピース譲渡会]仙台市泉区のダイシン松森店駐車場で、毎月第2、第4日曜の正午~午後3時に開催(荒天時は中止)。連絡先はアニマルピース菅原070(5476)5282。
[保護猫シェルター「おうちにおいで。」]仙台市宮城野区榴岡4-12-5第1さくらビル6階。営業時間は午後1時~午後8時。月曜定休。連絡先は022(352)4024。
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