東北の衆院選各候補、SNSフル活用 ツイッターや動画でアピール

 31日投開票の衆院選で、会員制交流サイト(SNS)を駆使した戦いが東北で熱を帯びている。頻繁にSNSを利用する若年層への浸透に加え、有権者に直接会う機会が減るコロナ下で候補者をアピールする手段として期待されている。実際の投票につながるかどうかは未知数で、陣営の試行錯誤は続く。

衆院選で各候補が投稿を重ねるSNS。情報発信のツールとして活用に力を入れている

くま汁食べて動画公開

 3800人超のフォロワーがいる岩手県の自民前議員はほぼ毎日、ツイッターを投稿する。一日の遊説日程のほか、立ち寄り先で、くま汁を食べる様子を動画付きでアップしている。

 政権交代を掲げる対立候補を意識し、投稿には「政権交代より世代交代」のハッシュタグ(検索目印)を付ける。陣営は「20~40代にアプローチしたい。SNSで話題になり、バズってほしい」と願う。

 ネット選挙は2013年の公選法改正により同年の参院選から解禁された。支持基盤が弱い候補でも知名度をアップさせる可能性を秘め、新人候補が積極的に活用する。

 秋田県の共産新人は公示前からツイッターで「国会への道」と題した文章を何度も投稿。初めての国政選挙に挑む思いを得意のイラストを添えてユニークにつづる。地球温暖化や貧困問題をクラシックのメロディーに合わせ、ギターで弾き語りする「名曲DE世直し」も載せている。

密を避ける意味も

 宮城県の自民新人は、全ての投稿を自身で行う。公示前のインスタグラムでは、朝食を食べたり弁当を広げたりしている場面も。陣営は「候補者は選挙前からSNSを使い慣れている」と話す。

 コロナ下の選挙で「密」を避けるためにも、SNSは好都合だ。

 宮城県の立憲民主前議員は個人演説会を控え、ネット発信に力を注いでいる。公示前に動画投稿サイト「ユーチューブ」にチャンネルを開設した。「5分だけお時間ください!」のタイトルで政策を語る動画を数本、投稿している。

 若年層の閲覧も意識し、「子どもと若者の育ちを徹底支援する」「子どもから成人後まで必要な支援を切れ目なく行う」などと動画で訴える。陣営は「コロナ下で対面での訴えが限られ厳しいが、新たな支持を広げるきっかけにしたい」と語る。

 多くの陣営がSNSを活用する一方、効果をつかみかねている。「フォロワー数は増えても実際どのくらいの人が投票するかは分からない」と福島県の陣営関係者。7月の東京都議選では、都選管が投票率向上を目指して宣伝に若手ユーチューバーらを起用したものの、過去2番目の低投票率となった。

 SNS投稿の閲覧数が100人程度と伸び悩む陣営の関係者は語る。

 「若者に関心を持ってもらえるかどうかは、こちらの工夫次第。あの手この手で継続的に訴え、政治に興味を持ってもらえるようにしたい」

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る