「多賀城跡」南門一帯の復元 創建1300年に間に合わない恐れも

 宮城県多賀城市は19日の市議会全員協議会で、2024年度の一般公開に向け復元を進める国特別史跡「多賀城跡」の南門一帯の整備で、22、23年度の文化庁からの補助金が当初の想定よりも減少する可能性があると明らかにした。減額の場合、一部施設の整備完了が多賀城創建1300年の24年度に間に合わなくなる。市は「計画通り進められるよう文化庁との協議を進めていく」と説明する。

復元が進む多賀城跡の南門。文化庁との協議次第で周辺設備の完成が遅れる可能性が浮上した

文化庁、補助金半減を示唆

 南門一帯の復元整備事業は事業費の半分を国庫補助金で賄う。現行の計画では、22、23年度の事業費はそれぞれ約6億円で、国庫補助は半額の約3億円と想定。市によると、10月上旬の文化庁との協議で、22、23年度それぞれの国庫補助が約1億5000万円になる可能性を示された。

 現在の計画では、南門の他に、全長45メートルの築地塀やガイダンス施設など一帯の整備を23年度中に完了させ、24年度に一般公開する。減額になると、事業計画を延長し、築地塀とガイダンス施設は25年度に整備が完了する見込みだという。

 減額の場合でも、南門自体の復元は予定通り22年度に完了し、24年度に一般公開する。

 文化庁との協議では「事業規模が大きく、2年間で本当に整備が完了するのか」「計画期間を延長した方がいいのでないか」「現在の組織体制で対応できるのか」などの指摘を受けたという。

 深谷晃祐市長は16日に文化庁を訪問し、計画通りの補助を要望した。深谷市長は「創建1300年を逃すわけにはいかない。市役所として人材を集中的に投入する必要も出てくる。あらゆる力を結集して必ず整備を間に合わせる決意で進めていく」と述べた。

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