河北抄(11/25):通勤途中に目にする公営住宅団地の車止めに…

 通勤途中に目にする公営住宅団地の車止めには、ほぼ等身大のスズメ4羽があしらってある。全体はステンレス製で、コの字を左に90度回した形。横棒に並んで止まる姿は結構リアルで愛らしい。

 このスズメたち、冬になるとおそろいのセーターを着せられる。今年はまだのようだが、年によって黄色だったりピンクだったり。どうやら毎年編んでプレゼントしている優しい住人がいるらしい。

 昔話「笠(かさ)地蔵」の頃から変わらぬ人情だろうか。生き物の形をしていると、なぜか、寒さから守ってあげたくなる。

 仙台の街は彫刻が多いせいもあって、この季節、思わず首をすくめたくなる光景に度々出合う。筆頭は定禅寺通の「オデュッセウス」(ジャコモ・マンズー作)。小雪交じりの北風の日は、一糸まとわぬ痩身(そうしん)が痛々しいほどだ。

 ベルギーの有名な小便小僧ジュリアンは、年に130日は世界中から集まった衣装を着せられるとか。仙台市が「彫刻のあるまちづくり事業」を終えて20年、服を着せる新たな楽しみが生まれてもいい。冬の景色が少し温かくなるかも。

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