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(129)心中のにはかに暮るる枯蓮/井上 弘美(1953年~)

 かつて豪華絢爛(けんらん)に咲いた蓮(はす)の花も、今は枯れて痩せ細っている。夏の間は太陽の光をたっぷり受けて青々としていた葉っぱは見当たらず、冬日を恐れるかのようにひょろひょろと立っている。そんな枯蓮との出合いに感応して、ふっと心中かき曇るもの。その瞬間を逃さない句づくりで、心の描写ではあるが枯…

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 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

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